場所 メール
清水聖子法律事務所 あなたのよきパートナーでありたい

夏季休暇のお知らせ

2020年08月03日

暑い日が続いております。

下記のとおり,夏期休暇として,当事務所をお休みさせていただきます。

令和2年8月17日(月)から,通常どおり執務いたしますので,

よろしく お願いいたします。

             記

令和2年8月11日(火)~8月14日(金)

土・日・祝日はお休みとさせていただいています。

改正された民事執行法 施行されます。

2020年04月01日

今日から4月です。

改正された民法が,令和2年4月1日から施行されますが,改正された民事執行法も,今日から施行されます。

 

民事執行法の改正された内容は,以下のとおり。

 

1 債務者の財産開示手続の見直し

債務者の財産に対して強瀬執行するには,裁判所に強制執行の申立てをする必要がありますが,債務者のどの財産を対象とするのか,申立てる側が特定しなければなりません。

そこで,債務者を裁判所に呼び出し,どんな財産を持っているのかを裁判官の前で明らかにする手続(=財産開示制度)が平成15年に導入されました。

しかし,なかなか,利用がしづらいということで,今回の改正で,より使く,強力なものに改正されました。

 

① 財産開示手続を利用できる債権者が,改正前は,債務名義に制限がありましたが,強制執行に必要な債務名義(仮執行宣言付判決や執行証書なども含む)があれば,申立てることが可能になりました。

② 呼び出し等に応じない債務者の罰則を強化されました(6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金)

 

2 第三者からの情報取得手続の新設

債務名義があれば,裁判所に申立てをして,債務者の財産に関する情報のうち,

① 預貯金等については銀行等に対し

② 不動産については登記所に対し

③ 勤務先については市町村等に対し

強瀬執行の申立てに必要な情報の提供を命じてもらうことができるようになりました。

但し,上記②,③は,まず,財産開示手続をする必要があります。

また,上記③は,養育費の支払い,生命又は身体の侵害による損害賠償金の支払いを内容とする債務名義に限られます

 

 

3 不動産競売における暴力団員のかいうけを防止するための規定の新設

① 暴力団員,元暴力団員,役員に(元)暴力団員がいる法人等が,不動産競売において買受人とあることができなくなりました。

② 不動産競売において買受けの申し出をする場合,全員,暴力団員等に該当しないことを陳述することになりました(虚偽の陳述をした場合は,刑事罰が科せられます)。

 

 

4 子の引渡しの強制執行に関する規定の整備

① 改正前は,まずは,間接強制(裁判所が相手方に対して,子の引渡しや返還に応じるまで1日あたり○○円支払う旨の命令)をする必要がありましたが,一定の要件を満たせば,間接強制の手続をせずに,直接的な強制執行(裁判所の命令を受けた裁判官が子のいる場所に行って引渡しや返還を実現する方法)の申立てをすることができるようになりました。

② 改正前は,直接的な強制執行を行う場所に債務者(子の引渡しや返還をしなければならない人)がいる必要がありましたが,債務者の同席が不要となりました。その代わり,原則として,債権者(この引渡しや返還を求めている人)がいることが必要となりました。

勤務中に交通事故を起こした賠償責任は従業員と会社でどう負担する?

2020年03月11日

従業員(=被用者)が勤務中に交通事故を起こした場合,会社(=使用者)は,損害賠償の責任を負わないといけない場合があります(民法715条)。

 

民法715条(使用者責任)

  1. ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

  2. 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。

  3. 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

 

1項の規定は,使用者が被用者の活動によって利益を上げる関係にあることや,自己の事業範囲を拡張して第三者に損害を生じさせる危険を増大させているとして,損害の公平な分担という見地から,その事業の執行について被用者が第三者に加えた損害を使用者に負担させることとしたものです。

3項で,使用者は第三者に賠償した場合,被用者に対して求償することができるとされていますが,被用者が第三者に賠償した場合,使用者に対して求償できるのか,判断が分かれていました。

 

令和2年2月28日,最高裁判所が,

被用者から被用者に対して,損害の公平な分担という見地から相当と認められる限度で求償できると判断しました。

 

そもそも,3項で,使用者から被用者に対し全額求償できるのではなく,その事業の性格,規模,施設の状況,被用者の業務の内容,労働条件,勤務態度,加害行為の態様,加害行為の予防又は損失の分担という見地から信義則上相当と認めあれる限度において,被用者に求償できるとされていました(最高裁昭和51年7月8日判決の事例では,損害額の4分の1を限度と判示)。

使用者が第三者に賠償した場合と被用者が第三者に賠償した場合と,損害の負担について異なる結果となるのは相当ではないという理由です。

実際に,どの限度で求償が認められるかについては,具体的事例に基づき判断されることになります。